冷たい部長の甘い素顔

「は?
なんで?
真由の分は、いつも真由が持ってってる
でしょ?」

「………
だって、秦野部長、怖いじゃん…」

はぁぁぁぁ………

仕方ない…

「分かった。
まとめて出してくるね。」

私は資料を全て抱えて、秦野部長の席に向かった。

「部長、先月分の資料と先週分の資料、
こちらが昨日の分の資料です。
確認をお願いします。」

私が部長の机の上に資料を並べると、部長は座ったまま、私を見上げた。

「………
分かった。
確認しておく。」

私は、一礼して、席に戻った。

< 12 / 192 >

この作品をシェア

pagetop