冷たい部長の甘い素顔
将軍さんの提案に、
「うん!」
と私は頷いて顔を上げた。
優しく微笑む将軍さんと目が合うと、それだけでなんだか嬉しくなる。
15分後、私たちは、散歩に出かけた。
温泉街特有の不思議なお土産が並んでいるのを見て、2人でキャッキャと笑い合う。
「企画部にこれ買ってく?」
将軍さんがよく分からないゆるキャラのストラップを手に取る。
「それ、絶対迷惑なやつじゃないですか〜!
お土産は、無難に菓子折りでいいですよ。
っていうか、お土産、いります?」
お土産を配るって事は、一緒に旅行に行きましたって宣言してるみたいで、ちょっと恥ずかしい。
「いるよ。
俺は爽と出会って気づいたけど、独占欲が
強いんだ。
服部にも他のやつにも、何度でも爽は俺のだ
って言いふらしたい。」