冷たい部長の甘い素顔
その後、私たちは、健全に朝風呂に入り、朝食をいただいた。
荷物をまとめて、旅館を後にする。
向かう先は、初デートのプラネタリウム。
今回は、冬の星座だった。
私は、左手を将軍さんの右手と繋いで夜空を見上げる。
上映終了間際、東の空が白み始めた頃、将軍さんが私の左手に何かを始めた。
ん?
薬指を滑る硬い感触…
私が視線を向けると、将軍さんはにっこり笑って囁いた。
「一生、俺のものでいてくれる?」
照明が戻って、ドーム内が明るくなると、私の左手には、キラキラ光る永遠に消えない星が瞬いていた。
「はい…」
私は、嬉しくてずっと左手を眺めていた。