冷たい部長の甘い素顔
「今、そこに俺の好きな女がいた。」

今、一緒にいるのは、学生時代からの気の置けない友人。

心の動揺をそのまま打ち明けた。

「声、掛ければいいじゃん。」

と田代は言うが、

「無理。合コン中。」

と俺はため息をついて、ビールを飲み干した。

「でも、合コン中って事は、彼氏いないん
だろ?」

中川が言った。

「いや、いるって聞いたぞ。」

と俺が言うと、

「じゃあ、別れたんじゃないか?
弱ってるなら、チャンスだぞ。」

と田代が言う。

チャンス?
でも、全く接点がない俺にチャンスがあるとは思えない。

「無理だな。
同じ会社にいても、部署も違うし、話した事も
ない。」

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