冷たい部長の甘い素顔
帰宅後、私はお茶を飲みながら、将軍さんに聞いた。

「社長、本気なのかな?」

「本気じゃなきゃ、あんな事言えないだろ?」

「でも、私には無理だよ。」

「爽は、以前から社長と世間話をする事に、
全く抵抗はないだろ?」

「うん。」

「沖田とか服部とか、その他の部署の
平社員とも仲良くできてる。」

「まあ、それなりに。」

「そしたら、その間を繋ぐパイプ役ができると
思うんだ。」

「でも、そんな事ができても、経営の事は
分かんないし。」

「それは、これからおいおい分かっていけば
いい事だよ。
爽は、俺が企画部に行った時、歓迎会して
くれただろ?
ギクシャクしてた部長と部員の中を取り持とう
なんて、普通は考えないけど、爽は違うんだ。
社長が言ってたのは、そういう事だよ。」
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