冷たい部長の甘い素顔
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10時半

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着信音が鳴る。

「はい。」

「俺。
今、下に着いた。」

「はい、今、行きますね。」

私は電話を切って、部屋を出る。

マンションの前に、部長のシルバーの車が止まっていて、そばに部長が立っている。

あれ?
眼鏡を掛けてない…

細身のデニムに白シャツというシンプルな服装も、背が高いからよく似合う。

いつものスーツ姿に比べて、少し若く見える。

カッコいい…

「おはようございます」

私が挨拶をすると、

「おはよう」

と髪を撫でられる。

部長は、少し目を細めて、

「爽、かわいいな…」

と微笑む。

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