冷たい部長の甘い素顔

私たちは、海岸線に出て、浜焼きをしている鮮魚店に入った。

さざえ、大アサリ、海老、蛤、たくさん焼いて食べた。

「お腹いっぱい!
おいしかったです。
ご馳走さまでした。」

私がお礼を言うと、

「喜んでもらえて、良かった。」

と将軍さんは、笑ってくれた。

「海に寄ってもいいけど、その靴じゃ
やめた方がいいよな?」

私は、5㎝ヒールのパンプスを履いている。
砂浜に降りれば、埋まるのは目に見えていた。

「将軍さんが行きたいなら、私、裸足で歩く
から、大丈夫ですよ。」

と言うと、

「そこまでして、行きたいわけじゃない。」

と私の頭をぽんぽんしながら、笑った。

「でも、もし、爽が行きたいなら、お姫様
抱っこで連れてってやってもいいけど?」

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