冷たい部長の甘い素顔

「何、お前、金曜はムリって言っといて、
今日、飲みに来てんの?
ってか、何でお前がこんなかわいい子
連れてんの?」

と言って、私の顔を覗き込む。

「はじめまして。」

と私が挨拶をすると、将軍さんは、

「こいつに挨拶なんていらない。
喋らなくていいから。」

と言う。

すると、田代さんと呼ばれた彼は、将軍さんの隣に当然のように座った。

「お前、何、座ってんだよ。
あっち行け!」

将軍さんは、しっしっと言うように手を振った。

「何で?
紹介してくれないの?」

「もったいなくて、紹介なんてできるか!
ほら、邪魔だから、あっちへ行け!」

田代さんは、将軍さんを無視して続ける。

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