冷たい部長の甘い素顔
私たちは、食後、DVDを借りにレンタルショップへ来た。
私は、今、話題の純愛物と、昔、見損ねたジャパニーズホラーを手に取り、将軍さんに見せる。
「どっちがいいですか?」
「お前、すごい二択を出してくるな。」
「え? そうですか?」
それでも、将軍さんは、両方借りてくれた。
将軍さんは、マンションの地下駐車場に車を止めると、私の手を引いてエレベーターに乗った。
5階のボタンを押すと、繋いだ手の指を絡めた。
将軍さんの部屋は、とても綺麗に整頓されていて、几帳面という噂は本当なんだと思った。
「将軍さん、お話しておかなければいけない
事があります。」
「何、改まって。
なんだか、怖いな…」
私は、意を決して打ち明ける事にした。