LOVE DAYS
「芹奈ちゃんと居たい」
なんて心の声が口から飛び出してしまった。
芹奈ちゃんは透哉君といる回数が増えたから、いつも居ない。
ここに芹奈ちゃんが居たら必ず芹奈ちゃんが助けてくれる。
もうやめなよって。
でも芹奈ちゃんが居ないから、誰も止めてくれなくて、以前よりもヒートアップしてる。
しょんぼりするあたしの肩に重く身体が伸し掛かる。
「萌。俺が優しくしてあげる」
なんて言ってきたのは晴馬君で、またあたしはおちょくられている。
「いい」
「はぁ?こんなに愛してんのに」
「晴馬君さ、この前もそー言う事、ほかの女の子に言ってたよね?」
「言ったっけ?」
「言ってたよ。俺もお前が好きだよ。って言ってたじゃん。そー言うの良くないよ。誰にでも言っちゃダメだよ」
まだ伸し掛かっている身体を無理やり離す。
「だとしても好きの度合いが違う」
「もー、訳分かんない」
「それはお前が鈍感だからじゃね?」
「ひ、ひどいっ!!ねぇ麻友ちゃん?」
だけど今ここに居るのは麻友ちゃんしか居なくて、また麻友ちゃんに助けを求めてしまった。
「もー、仕方ないじゃん。アンタ本当に鈍感なんだし」
麻友ちゃんは用事がすんだのかスマホを鞄の中に突っ込んで、あたしに視線を落とす。