LOVE DAYS

目の前で佐々木君がシャツを脱ぎ捨てるのを見て、あたしは動こうともしない身体を必死に動かす。


「なー、もうこれレイプAVで良くね?こいつジタバタしすぎて無理だろ」

「おー、そのほうがいいかもな。どーせ気持ちよくなったら力抜けてくんだろ」

「おい、佐々木。お前のテクにかかってんぞ。じゃねーと金かかってんだし」

「最初っから突っ込んどけば大人しくなんだろ」

「もービデオ回しちゃえば?」


佐々木君が徐々に迫って来た。

怖くて、怖くて――…

お願い。助け――

ガシャンっ、と割れたような音で身体が余計に強張る。

瞑ってた目を開けると、ドアの窓のガラスが全体に割られ、そこから手が伸びる。


その手は掛けてあった鍵を解除すると、ガラッと扉が開いた。

そこから入って来る人物に目が奪われる。

なんで、晴馬君が?


「は?なんなのお前、」


そう一人の呟いた男が、一瞬にして吹っ飛んだ。

倒れ込んだ、男の舌打ちが聞こえる。

目の前に立ってる晴馬君は血の気が引くほど目が怒りに満ちてた。


「つか、テメーら何してんの?」

「あー、どっかで見た事あんなーって思ったら藤堂じゃねーかよ。まさか俺らの事探ってたのってお前かよ」


探ってたのってなに?

晴馬君はあたしの知らない所で何をしてたの?


それに今日、大会じゃ…

なんでいるの?



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