LOVE DAYS
「萌ちゃん、大丈夫だった?遅くなってごめんね」
三神くんはニコッと微笑んだ。
だから素早く首を振る。
晴馬君の中学の頃からの友達らしくて何回かあった事はある。
だけどそんな優しく言ってるのに、血を流してくたばっている男を引きずっているから目が泳いでしまう。
どうやら他にも男が潜んでいたのか、後ろから見覚えのある晴馬君の友達が6人くらいゾロゾロと向かって来る。
同じようにくたばった男達を抱えながら…
「なに晴馬の奴。どんだけ手こずってんの?らしくねーな」
フッと笑った三神くんのTシャツの隙間からチラチラと見える入れ墨。
相変わらずこの人は、笑っているけど目が笑ってない。
「しゃーねから助けるか。透哉、こいつら後頼む」
「はぁ?俺一人で無理だろ」
「大丈夫。オサム達呼んだから。海にも沈めとけって」
「つか海なんかねーし」
「おーい、お前らもう晴馬帰すから変わってやって」
三神君がゾロゾロと来た仲間たちに声を掛け、「あいよ」と仲間の声が返って来る。
「よろしくー、今からお前の相手俺だから、」
晴馬君の胸倉を掴んでた男の胸倉を三神くんが掴み返す。
「悪い」
「お前、もう行けよ。行くとこあんだろ。後は俺らが片すから。透哉も後で行かすから」
「悪いな」
「そのかわり今度、飯奢れ」
「あぁ…萌、行こう」
グッとあたしの腕を掴んだ晴馬君の腕。
足が進む瞬間、「三神君、ありがとう」そう言ったあたしに三神君は口角をあげた。