極上な王子は新妻を一途な愛で独占する
カレルの強い視線を受けても、シェールは少しの動揺も見せなかった。
カレルの常とは違い貴族の衣装を纏った姿にも、これと言った反応を見せない。
まるで観察するかのように、カレルをじっと見つめていた。
その様子にカレルは苛立ち、顔をしかめた。
「答えろ! お前は誰だ?」
今にも掴みかかりそうな剣幕に、困惑したルークが口を挟む。
「アルフレート殿下、どうなさったのですか? こちらにいらっしゃるのは間違いなくラドミーラ妃殿下です」
カレルは真剣な目でルークを見て言った。
「いや、これはシェールではない。見かけはそっくりだが別人だ。お前だってさっきいつもと受け答えが違うと言っていただろう?」
「そ、それはそうですが、でも別人な訳が……」
目の前に居るのは、ここ数年見守っていたシェールに間違いない。どこからどう見ても彼女なのだ。
けれどカレルは別人だと、確信を持っているようだった。
「……なぜ別人だと思うのですか?」
「言葉で説明するのは難しいがシェールでない事は確かだ……纏う空気が全く違うんだ」
「そんな漠然とした事で?」
ルークは戸惑いながらシェールの様子を伺う。
シェールは未だカレルを見つめている。何か考え込んでいるようにも見えた。
カレルの常とは違い貴族の衣装を纏った姿にも、これと言った反応を見せない。
まるで観察するかのように、カレルをじっと見つめていた。
その様子にカレルは苛立ち、顔をしかめた。
「答えろ! お前は誰だ?」
今にも掴みかかりそうな剣幕に、困惑したルークが口を挟む。
「アルフレート殿下、どうなさったのですか? こちらにいらっしゃるのは間違いなくラドミーラ妃殿下です」
カレルは真剣な目でルークを見て言った。
「いや、これはシェールではない。見かけはそっくりだが別人だ。お前だってさっきいつもと受け答えが違うと言っていただろう?」
「そ、それはそうですが、でも別人な訳が……」
目の前に居るのは、ここ数年見守っていたシェールに間違いない。どこからどう見ても彼女なのだ。
けれどカレルは別人だと、確信を持っているようだった。
「……なぜ別人だと思うのですか?」
「言葉で説明するのは難しいがシェールでない事は確かだ……纏う空気が全く違うんだ」
「そんな漠然とした事で?」
ルークは戸惑いながらシェールの様子を伺う。
シェールは未だカレルを見つめている。何か考え込んでいるようにも見えた。