極上な王子は新妻を一途な愛で独占する
カレルとシェールが見つめあっていると、カタンと音がして扉が開いた。
ノックも無しに開いた扉に驚き、カレルとルークが後ろを振り返る。
人ひとり通れる程度開いた扉から入って来たのは、ユジェナ公爵お抱えの若き医師だった。
医師はカレル達を見ても驚いた様子はなく、会釈をする。
「妃殿下の診察ですか?」
彼と面識のあるルークが尋ねると、医師は頷いた。
「ユジェナ侯爵の命令で、参りました」
「そうですか。だが見ての通り今は取り込んでいます。診察は後にお願いしたい……それからいくらユジェナ侯爵の命令だとしても、妃殿下の私室に許可なく入ることは本来許されない事ですよ」
ノックも無しに入室した事を丁寧な口調ながら非難するルークに、医師は冷めた目を向けて来た。
「無礼だとは存じていましたが、妃殿下を攻めるような声が聞こえたもので」
「責める?」
医師は怪訝な表情のルークから、カレルに視線を移して言った。
「扉の前に立ったとき、お前は誰だ? と詰め寄っているような大きな声が聞こえました。今の妃殿下に精神的な動揺は厳禁ですので医師として止める必要が有ると考え急ぎ中に入りました」
ノックも無しに開いた扉に驚き、カレルとルークが後ろを振り返る。
人ひとり通れる程度開いた扉から入って来たのは、ユジェナ公爵お抱えの若き医師だった。
医師はカレル達を見ても驚いた様子はなく、会釈をする。
「妃殿下の診察ですか?」
彼と面識のあるルークが尋ねると、医師は頷いた。
「ユジェナ侯爵の命令で、参りました」
「そうですか。だが見ての通り今は取り込んでいます。診察は後にお願いしたい……それからいくらユジェナ侯爵の命令だとしても、妃殿下の私室に許可なく入ることは本来許されない事ですよ」
ノックも無しに入室した事を丁寧な口調ながら非難するルークに、医師は冷めた目を向けて来た。
「無礼だとは存じていましたが、妃殿下を攻めるような声が聞こえたもので」
「責める?」
医師は怪訝な表情のルークから、カレルに視線を移して言った。
「扉の前に立ったとき、お前は誰だ? と詰め寄っているような大きな声が聞こえました。今の妃殿下に精神的な動揺は厳禁ですので医師として止める必要が有ると考え急ぎ中に入りました」