月光と罪

そのあと、私はフラフラになりながらお風呂場へと向かっていた

風呂場の電気を点け、ワンピースを脱ぐ

それを脱衣かごに放り込もうとして、あることに気づいた

・・・誰かお風呂入ってたわ・・・

しまった、そう心の中で呟き 再びワンピースを着る

しかし、タイミング悪く頭を出す直前にお風呂場に続く扉が開いた

『・・・・・・・・・・・・・・・』
「・・・・・・・・・・・・・・・」

当然訪れる沈黙

兄か?伯父か?

どちらにしても謝らなくてはいけないことに違いはない

ひとまず頭を出さぬまま、ぺこりと頭を下げた

『ご、めんなさい・・・』

頭を上げ、その奇妙な格好のまま脱衣所を出ていく

ことは叶わず なにかに引っかかり盛大に転んだ

そして洗濯機?で頭を打った

痛い

涙目になっていると、突然誰かが吹き出した

「っぷ、あっはははははは」

その声に私はかなり驚く

『おにいちゃん・・・!』

「もう・・・ばかじゃないのか・・・?いや昔からか・・・!!あははははは・・・!」

兄が未だワンピースから出てない頭を出してくれる

お兄ちゃんは笑いすぎて涙目だった

「あはは・・・・・おい、大丈夫か?」

差し伸べられた手を取れば、優しく引かれる

立ち上がり、痛む箇所を触れても特に異変はなかった

『大丈夫、だけど・・・そんなにわらうことないでしょ・・・!?』

会えて嬉しい。
久しぶりにまともに話しているというのにこんな恥ずかしいところをみられてしまい恥ずかしい。
実は結構痛い。

いろんな感情がごちゃ混ぜになり、私は泣き笑いした

< 11 / 23 >

この作品をシェア

pagetop