姉さんの先輩は狼男 孝の苦労事件簿③
 




姉さんが帰宅してから、すぐに会議が始まった。
 
ただし面子は俺と姉さんとおっちゃんだけだった。

エリアルは、「空の散歩」と称して、

夕方になるとどこかへ行ってしまった。

俺達が止めるのも聞かずに。

「それで……? その後は」
 
真剣な表情で、おっちゃんが尋ねた。
 
だがその手には、大きな肉まんが握られていたので、

あまり緊迫感は無かった。

姉さんが買って来た、お土産だ。




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