姉さんの先輩は狼男 孝の苦労事件簿③
「ああ、そういえば……」
姉さんが、ぽんと手を叩いた。
「狼は肉が好きって言ってたわ。
だから、買って来るものはビーフジャーキーになったの。
それで、もう一人が酔っ払って火を点けて……」
「待って待って小夜っち!
意味が分かんねえ」
きょとんとする姉さん。
本気で狼狽しているおっちゃん。
俺は面白くなったので、冗談半分に会話を全部メモした。
簡単な、状況の記録も含めて。