姉さんの先輩は狼男 孝の苦労事件簿③
「本当だわ!
……ところでエリアル、今年でいくつになるの?」
姉さんの素朴な問いに、再びエリアルは固まった。
「二十……三、……かな?」
エリアルは、俺達と目を合わせずに答えた。
姉さんが吹き出し、俺は呆れて溜息を吐いた。
「前に何百年付けて、の話だよな」
「きゃはははは!」
「やれやれ」
そんなふうに、例によってくだらない事で、
馬鹿騒ぎをしている時だった。