姉さんの先輩は狼男 孝の苦労事件簿③
 


空気が、緊張でぴんと張り詰める。
 
特にエリアルなんか、完全におっちゃんを敵視している……。
 
おっちゃんは、そんなエリアルを余裕で眺めながら、口を開いた。

「しばらく、ここに泊めてね」

 
………ん?


「いや、住んでたアパートで火事があってねー、

今帰る場所無くってさあ。

あ、荷物は玄関先にあるよ。

頑張ってここまで運んで来たんだ」



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