姉さんの先輩は狼男 孝の苦労事件簿③
 


凶器でも出しそうな雰囲気で、

店長が段ボールから取り出したのは、漫画の単行本だった。

「あ……北斗だ……」

「……坊や、分かるの?」

「え?……あー、はい。

前友達に借りて全巻読んだんで……」
 
その瞬間、店長の目がクワッと開いた。

「このくらいお小遣いあげるから買いなさいッ!

あんた男でしょ!」

「ギャーッすみません!」



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