姉さんの先輩は狼男 孝の苦労事件簿③
 


震えているコレットに、セレナはさも心外と言わんばかりだった。

「お礼にお金?いらないわ、そんなもの」

「でも、それ以外にどうすれば……」

「そうねえ……じゃあ、一緒に旅をしてくれない?

ちょっとの間でいいから。

あなたが世間から身を隠すのなら、都合が良いはずよ」
 
きょとんとするコレットに、セレナは苦笑した。

「それでは、よろしくね。お嬢さん」


「は、はいっ……!」



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