姉さんの先輩は狼男 孝の苦労事件簿③
 


二人は、俺が帰って来てる事に気付いていないのか、

それとも単に無視しているだけなのか、

何やらぶつぶつ呟いていた。

「……うう、小夜っち。

小さい頃はあんなに優しかったのに……」
 
おっちゃんが、泣きそうになっていた。

「……つまみ食いであんなに怒るなんて……」

(………悪いのは、きっとおっちゃんの方だな)



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