白衣の王子様の恋愛感 【番外編12月7日up】

夜だけじゃない朝も君に伝えたい

少々大人の表現が含まれます。
好まれない方は、ご注意ください。

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何かが胸の辺りでゴソゴソと動いた。

その何かを確かめたくて、半分以上覚醒していない頭で、重い瞼を上げるよう命令をくだす。

夜勤明けの日中でも暗くして眠れるようにと、ノリが選んだ遮光カーテンがちゃんと閉じられたいなかったようで、朝日が僅かに部屋に明るさをもたらしていた。

ノリが愛用しているシャンプーの甘い香りが鼻をくすぐる。

視界に入ってきたのは、オレの腕の中におさまる、スヤスヤと眠るノリ。

その寝顔は、小さい時と変わらずにあどけない。

昨夜の艶っぽい声と表情が、オレだけが見た夢のようだ。



2ヶ月前のクリスマス近くに今までの気持ちを打ち明けて、すぐにノリをこの手に入れてから、何度となく俺の欲望を拙く、そしてあどけなく受け入れてくれるノリ。

…拒んでくれてもいいのに。

そんなふうに思うなら、誘わなきゃいいのに、結局我慢できなくて、ノリに無理をさせてしまう。
堪え性がない自分に呆れる。



手術などが続けば、ささくれ立つ神経を自分では治めることができなくて、今までの付き合っていた子を強引に誘って、自分勝手に利用させてもらった時もあった。

付き合っている相手がいなければ、飲み屋で誘いに乗るタイプを物色した事もあった。

ノリが知れば軽蔑するなあ…。

それだって、同僚と酒の席でそんな話をすれば、自分は淡白な方なんだと思うほど回数は少ない。

ノリを知ってからは、自分でも驚くくらいその欲が湧く。

こんな言葉は使いたくないが、30過ぎてるくせに、年甲斐もなく…。

それでも、それは抑えられないし、抑える気も無い。




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