白衣の王子様の恋愛感 【番外編12月7日up】
遠くで目覚ましの音が聞こえる。
音の方向に手を伸ばしてそれを手探りで止める。
眩しい光に導かれ、そっと瞼を上げる。
カーテンの隙間から一すじの光が差し込んでいた。
いつもと違う目に入る景色に、どこ?と疑問がわく。
すぐに、ここはゆう君の部屋のベッドの上だとわかった。
昨日・・・!!
恥ずかしいアレやコレやを思い出し、頭が一気に沸騰しそうになる。
でも、ふと思う。
・・・最後までした?
おぼえているのは、2人でソファで・・・。
ゆう君の手が自分でも触った事の無い所に!
・・・それ以上の記憶が無い。
なんか、よく聞く痛みも無い・・・。
・・・してないな。
その事実にちょっとショック。
私が寝ちゃったからだ!
なんで、寝ちゃったのかな?
イヤ、気を失っちゃったのかな、私。
刺激、強めでしたもんね・・・。
それに耐えられなかった。
あの後、ゆう君はどうしたのかな?
そういえば、ゆう君の姿は隣りにもいない。
キョロキョロと頭を少し持ち上げて見渡せば、ベッドサイドのテーブルに何か紙を見つける。
手を伸ばして取ってみれば、メモ用紙だった。
ゆう君の字は、相変わらず綺麗だ。
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病院から呼び出しだ。
目覚ましかけておく。
悪いけど、たぶん送れない。
ごめん。
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気になる患者さんがいるって言ってたもんね。
仕方が無いよ。
・・・最後のごめんが何に対して謝られたのか、よくわからなかったけど。