吸血鬼と愉快な嫌忌者達。
母は笑うだけだ。
空は晴れている。
雲ひとつさえ浮かんでない真っ青な空
なんか意外にあっさりしているなぁ。
お別れなんだからもっと涙が出るものだと思ってた。
まぁ、たった3、4年間のお別れだけど。
「………はぁぁぁぁぁぁぁぁ。」
私は長い溜息を吐いた。
私にはもうここには未練がない。
「夜月ーー!!!元気でなー!!!!」
ふと耳に届いた聞き慣れた声。
今日は聞けないと、会えないと思ってた声。
来れないんじゃなかったっけ。
「……っ。またね、父上、母上。」
お元気で。
また会いましょう。
私はそう小さく呟いた。