吸血鬼と愉快な嫌忌者達。
そんな私の本音は誰に届くはずもなく、私とハルバルトさんはアルマティ魔学園に着いた。
アルマティ魔学園の制服は黒と赤を基調としているワンピース型だった。
私が今まで着てきた日本の昔ながらの伝統的な制服じゃなくて自由なこの制服に新鮮さを覚えた。
「ヨルさん、着きましたよ。」
ハルバルトさんが心配そうに私の顔を覗き込んでいるのに気づき軽く悲鳴をあげるとハルバルトさんは「そんなに驚かれるとは思っていませんでした。」と苦笑いをした。
「気を取り直して、学園長室に着きましたよ。準備はいいですか?」
準備。
心の準備なんてとうにできている。
「………はい。」