吸血鬼と愉快な嫌忌者達。
これが我が家の『普通』

だが、一般の人からしてみれば我が家は普通じゃない。

そもそも我が家は昔から伝統のある由緒正しき家で、今は音羽グループという財閥を形成している。

その音羽家が普通な筈がない。

もっとも私の家はその音羽家の分家なのだが。


「説明は終わった?」

母が私の顔を覗き込む。
意識が飛んでいたため、いきなり目の前に母の顔がドアップで驚いて、つい顔を背ける。




それにしても説明とは何のことだろうか。

「ごめん、ぼーっとしてた。で、何だっけ?」
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