吸血鬼と愉快な嫌忌者達。
「………分かったよ。私は向こうの学校に行くよ。
ねぇ、母上。向こうの知識とかどうすればいいの?」
「あぁ、それなら私が教えるわ。なんなら今からでもいいわよ?」
母がニタリと怪しげな笑みを浮かべる。
それだけでも怖い。
私は一体どうなるんだろうか。
「うっ………。じゃあ、今からでいい?」
思い立ったが吉日。ということで私は母を連れて自室に向かう。
「なぁなぁ、話は終わったのかー?」
すでに歩き出している私達に話しかける父。
一体いつから復活していたのだろうか。
結構本気で殴ったのに……。
父には私と母の本気目のパンチが効かないらしい。
「えっと夜月の『渇き』って何?あたりから復活してたぞー。」
どうやら声に出していたようだ。
それよりも……
「それって殴ってからすぐの会話じゃん。」
一応ツッコンでおいた。
すると父は母の美しいタレ目よりも美しい顔面をふにゃと笑った。
カッコいい。
ついついそんなことを考えてしまう私。ちょっと気持ち悪いな。
でも、父はカッコいい。
そんなことを思いながら、私は母と自室にこもった。