アネモネ
前編

君の知らない君と私

それは、突然にやってきた。

私の彼氏は記憶喪失というものになったらしい。

一切私を覚えていなく口調も変わっていた。
私の名前をさんずけなんてして、少し気味悪い。

彼がもし、私を忘れたら悲しいものだと思っていたが、全く何も感じられない。否、嬉しいものだろうか。こんな言い方をしたら複雑だが、喜ばしいものなのかもしれない。

彼は私に最近冷たいのだ。何処か嫉妬していたのかもしれない。そう思うと晴れ晴れしい気分だ。








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