さようなら、ディスタンス。


そのライブは、期末テスト後の3連休の真ん中。


テスト頑張ればお母さんから新幹線代もらえるかも。テス勉そろそろ頑張らなきゃな。



「そういえば光くん、大学の方は大丈夫? そっちも試験期間じゃない?」


『そうかも。やばいかも』


「朝一の授業とか出れてる?」


『あはは』


「出てないんでしょ。朝弱いもんね」


『この前、安くておいしいラーメン屋見つけて』


「話そらさないでよ」



光くんは普段連絡くれないくせに、大学生活のこととか、おいしいご飯のこととか、話したいことが色々あったらしい。


わたしも光くんと話せることが嬉しくて、結局、お母さんに「寝なさい!」と怒られるまで、電話を続けることになった。



おかげでテスト期間前なのに完全なる寝不足状態へ。


一気に話すんじゃなくて、ちょくちょくラインしてくればいいのに。



まあ、久々にちゃんと付き合っていることを実感できて、嬉しかったけど。


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