極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
背は同じくらいだし、目元も似てる。

白髪交じりの頭だけど、ダンディーでカッコイイ。

そんなことを考えていたら、前園が少し驚いた顔をした。

「親父」

嘘⁉︎

前園のお父様?

「そちらの方は?」

前園のお父様は私に目を向ける。

以前、昔の前園のことを片桐君が『超クール』って言っていたけど、彼のお父様はまさに超クール。

親子でイケメンなんだ。

「藤宮柚月さん。俺がお付き合いしてる人だよ。近いうちに俺の奥さんになるからよろしく」

とんでもない大ボラを吹いて前園は私を紹介する。

こいつは……何を言ってるの!

怒りたいが、彼のお父様がいては出来ない。

ならば……と、ピンと背筋を正して礼儀正しく挨拶した。

「はじめまして。藤宮柚月と申します。前園さんと同じTAKANOに勤めております」
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