極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
前園の言葉にさっきの無責任な彼の発言を思い出す。

「近いうちに奥さんになるとか嘘言わないでよ!」

肩に置かれた前園の手をつねろうとしたら、こいつは素早い身のこなしてスッと逃げた。

「親に嘘言う訳ないだろ」

「私を利用してない?」

じっとりと前園を見れば、こいつは苦笑いした。

「お前が俺をどれだけ信用していないかよーくわかったよ」

その後、私は断ったのだが、こいつはタクシーでアパートまで送ってくれた。

何故か前園も私と一緒にタクシーを降りる。

「なんであんたまで降りるの?お茶なんか出さないわよ」

私と並んでアパートに向かう前園に冷たい言葉を投げるが、「ただちょっと心配なだけだよ」とこいつらしくないことを言う。

心配って……ただ家に帰るだけなんですけど……。

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