極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
応急処置をしてくれたが、本格的に修理するにはかなりのお金がかかり、いつまた水漏れするかわからないとか。

「大家さん……お金大丈夫なのかな?」

契約の時に払った敷金なんてほんの数万程度。

おばあさんが心配になる。

すると、前園がハーッと溜め息をついた。

「お前、ホント自分のこと考えないよな」

「だって私はどうにでもなるけど、おばあさんは逃げられないでしょう?このアパート放置するわけにはいかないし」

そう弁解すると、前園は腕を組んで私を見据えた。

「で、お前は今夜からどこで寝るつもりだ?」

「布団が別にあるし、床に敷いて寝るよ」

後先考えずに即答したが、前園に怒られる。

「お前って何で自分のこととなるとそんな無頓着なんだよ。また水漏れしたらどうする?」

「うーん、じゃあ朱莉のお家にちょっとだけお邪魔しようかな」

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