極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
その言葉に何らかの含みを感じたのは気のせいだろうか?

その後、タクシーは超高層ビルの前で停車した。

ん?

こんなところにビジネスホテルあったっけ?

首を傾げながら前園とタクシーを降りるが、その高層ビルは新宿でも有名な五十階建てのタワーマンションだった。

前園は私のスーツケースを持つと、「こっちだ」とそのマンションに入って行く。

「待って、前園」

慌てて追いかければ、フロントデスクにいたコンシェルジュが前園に挨拶した。

「お帰りなさいませ、前園様」

『お帰りなさいませ』?

え?

前園、こんな高級マンションに住んでいるの?

課長の彼とOLの私では給料が違う。

だが、こんな高額マンションに住める給料は前園でももらっていないはず。

こんなマンションに住めるのは、うちの会社でも役員クラスだろう。
< 129 / 285 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop