極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
しかも、私の知っているマンションの造りと違う。

エレベーターの目の前に重厚な観音開きのドア。

他の部屋のドアが見当たらない。

これがペントハウスというやつですか?

辺りをキョロキョロと見渡していたら、前園に急かされた。

「柚月、遅い」

……ふたりでいる時はもうすっかり名前呼び。

もう訂正する気力もない。

一体どういうつもりなのだろう?

しかも、私を自宅に連れて来るなんて。

警戒しながら前園の部屋に入る。

広い玄関。

壁には大きな天体写真のパネルが飾られていて、目を奪われた。

「綺麗だね。星好きなんだ?」

「まあな。上がって」

こいつは、ニコッと微笑む。

「だから、私はホテルに泊まるって……⁉︎」

「上がれ」

前園は私の言葉を遮り、有無を言わせぬ笑顔で命じる。
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