極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
そんな彼を横目で見て、立花さんは小声で言った。

『あいつに知られるとちょっと厄介ですからね。じゃあ、私は戻ります』

『ああ。俺に知らせてくれてありがとう』

心から礼を言うと、彼女は軽くお辞儀をして営業部を後にした。

秘書課の立花さん……か。

心強い味方が出来たな。



そして、今日の午後、ホテルのラウンジに行き、見合い相手と一緒にいたこいつを連れ去った。

無礼は承知の上。

なりふりなんて構っていられない。

「もう他の男のところになんか行くな」

身を屈めると柚月の頰に手を添え、その可愛い唇に口付ける。

「愛してる」

彼女が寝ているからこそ言える。

起きてる時に言っても素直に聞かないだろうから。

寝室にタオルケットを取りに行くと、柚月にかけた。
< 144 / 285 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop