極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
“口出さなくていいから”と注意しようとしたら、彼女がニコッと笑って指摘した。

「柚月先輩、顔真っ赤ですよ」

「ああ、もう!トイレに寄ってから秘書室行く!」

恥ずかしくて近くのトイレに駆け込むと、鏡の前に立って顔を確認した。

「本当に顔真っ赤。もう!前園のやつ……」

毒づいていたら、鏡に営業部の白石さんが映っていて鏡の中の私を怖い顔で睨みつけている。

「私、前園さんのこと入社した時からずっと好きなんです。藤宮さんには負けませんから!」

そう衝撃の宣言をして、彼女は私の前から消えた。
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