極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
近くにあった自販機で水を買うと、彼女に差し出す。

「喉カラカラだろ?」

「ありがと」

彼女は水を受け取ると、キャップを開けてゴクゴクと飲む。

不安や焦りで喉が渇いていたのだろう。

「前園も」

柚月は喉の渇きが癒やされたのか、俺に水を返す。
「ああ」

返事をして俺も水を口にする。

「さあて、これからどうする?まだ焼肉行きたい?」

柚月の要望を確認すると、彼女は首を横に振った。

「なんか疲れちゃった。すぐに家に帰りたい」

「そんなに俺の家に帰りたいか?」

クスッと笑えば、柚月は「違う!」と否定する。

「一般的な意味でよ」

そう強く主張する彼女の手を掴む。

「わかってる。すぐにゴロンと横になりたいよな。歩いて帰ろう。十五分程で着くから」

車は置いていこう。
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