極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
『いい気にならないで下さいね。私、絶対に諦めませんから』

白石さんはそう言って、廊下ですれ違う度に睨んでくる。

それで何かこちらが言い返そうとしたら、さっさと逃げてしまうのだ。

あ~、ストレス溜まる。

モテる男と付き合うって大変。

やっかみや陰口は覚悟しなければならない。

そう言えば、朱莉も高野のファンから嫌がらせ受けてたっけ。

でも、私と高野で上手く処理したんだよね。

人のことだとテキパキ動けるのに、自分のことだと躊躇してしまう。

私の悪い癖だ。

まあ、実害があるわけでもないし、私が我慢していれば済む。

それに、白石さんが前園にアプローチしたとして、それをどうするか決めるのは私ではない。

前園だ。

彼との関係は今のところ上手くいっている。
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