極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
【え?前園の電話番号なんてお母さんに教えてないけど】

【温泉宿の招待券入れた封筒に俺の名刺を入れておいたんだ】

……前園の策略を感じるんですけど。

お母さんの番号をゲットしたくて名刺入れたんじゃない?

うちの母と勝手にコンタクトを取られるのは困る。

前も私のスマホで母と喋ってたし。

【じゃあ、また後で】

またメッセージが来て、ハーッと溜め息をつく。

お母さんが連絡したからわざわざ迎えに来たのかな。

時刻は午後六時三十五分。

新幹線がホームに到着し、スーツケースを持って前園が指定した改札へ向かう。

改札は混み合っていたが、前園がどこにいるかはすぐにわかった。

彼の周りだけ異空間というか……神々しい。

ダークグレーのスーツを身に纏ったその姿はモデル顔負け。

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