極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
「そう。数量限定の人気のお酒みたいだよ。私は日本酒飲めないけど、前園は飲めるよね?」

彼の目を見て頷き、ニコッと笑う。

「ああ。大事に頂くよ」

こいつは嬉しそうに笑うと、キッチンにお酒を持って行った。

その時、窓の方からドン、ドンと音がしてビクッとする。

「何この音?」

窓の方を振り向けば、綺麗な花火が上がっていた。

「うわ~、何これ、すごい」

窓に手をつき、歓声を上げる私。

「今日は花火大会なんだ。エレベーターでひどい経験はしたが、高層階だとこういう楽しみもある」

前園がこちらにやって来て背後から私を抱き締めた。

広い夜空に大輪の花が咲く。

赤、黄、青、緑……色とりどりの花。

なんて綺麗なんだろう。

「とっても贅沢だね。電車に乗らなくても、場所取りしなくても、こんな特等席で花火が見られるんだもん」
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