極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
なんでこいつはこんなに鋭いのだろう。

「……はい」

仕方なく返事をするが、前園は不審顔。

「その返事。怪しいな」

「信用ないな。ちゃんとお留守番してるよ。でも、二週間って長いね」

「展示会や病院の視察とかいろいろあってな。俺がいないと寂しいか?」

前園はニヤニヤ顔で聞いてくる。

「全然。アメリカへはひとりで行くの?」

「いや、牧や白石さんも一緒だ」

白石さんの名前が出てきて胸がざわめいた。

彼女も一緒に行くのか。

ホテルもきっと同じだよね。

「柚月?どうかしたか?」

前園の声でハッと我に返る。

「な、何でもない。お土産に何買って来てもらおうかって考えてただけ。可愛いテディベアとかあったら欲しいなあ。小さいのでいいから」

咄嗟に言い繕うが、顔が引きつった。

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