極上恋愛～エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない～

「無駄な抵抗ですよ。力で俺には勝てない」

片桐君は私の両手を掴んで封じ込める。

絶体絶命の大ピンチ。

前園はいない。

「お、お願い、止めて」

懇願するが、彼は悪魔のように微笑んだ。

「大丈夫ですよ。優しくします。前園さんなんかよりもずっと。だから、藤宮さんも楽しみましょうよ」

「片桐君、止めて……」

助けを呼ぼうにも彼が怖くて叫べない。

前園〜！

心の中では来ないとわかっているのに必死にあいつに助けを求めた。

「その顔、すごくそそりますね」

片桐君は私の頬を撫でながら囁く。

いつの間にか身体が震えて来て、立っているのも辛かった。

このままだと彼に襲われる。

どうすればいい？もう……逃げられない。

絶望しかけたその時、ガチャッと秘書室のドアが開いて、高野が飛び込んで来た。