極上恋愛～エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない～

この日のランチで、美希ちゃんに片桐君と前園のことを洗いざらい吐かされた私。

「今朝、何か片桐と柚月先輩の様子がおかしいと思ったんですよね」

彼女は鋭い。

多分午前中、彼に尋問でもしていたのだろう。

でも……片桐君のこと呼び捨てじゃない？

「片桐のことは私が何とかするんで大丈夫です」

美希ちゃんはにっこり微笑んで私を安心させようとするが、どうしても気になって突っ込んだ。

「あの……片桐君のこと呼び捨てにしてるのは？」

「別に『ポチ』でもいいんですけど。柚月先輩襲ったんだから、あんな奴『片桐』でいいんですよ」

彼女は、口の端を上げ、目を光らせた。

なんか……めっちゃ怖いよ、美希ちゃん。

彼女だけは怒らせるのやめよう。

「ソウデスカ」

ブルッと震えながら相槌を打つと、彼女は急に優しい目をして私の目を見つめた。