極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
出張がこんなに辛く思えたのは初めてだ。

いつの間にか、柚月は自分の一部になっていたのかもしれない。

彼女がいないと心が満たされないのだ。

向こうも仕事があってすぐに電話を切ったが、心は柚月に繋がれたままのような気がした。

彼女も仕事を頑張っている。

「俺も柚月に笑われないようにしっかり仕事しないとな」

スマホをデスクの上に置くと、また作業に戻る。

十分程作業をしていたら、部屋のインターホンが鳴った。

誰だ?と思いながら、ドアまで行き英語で「何か?」と尋ねる。

すると、白石さんの声がした。

「前園さん、すみません。お話があって」

その切羽詰まったような声が気になり、すぐにドアを開けて彼女に声をかける。

「何かあったのか?」

「仕事のことではないんですが、どうしても伝えておきたいことがあって……」

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