極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
俺から視線を逸して答える彼女。

何だか落ち着きがない。

その様子を見てピーンときた。

これは……俺に告りに来たか。

「バーかラウンジで話そう」

経験からわかっていた。

部屋に入れたら碌なことにならない。

ドアを閉めて白石さんにそう提案するが、彼女は少し不満そうに言った。

「部屋には……入れてもらえないんですね」

「ホテルの部屋に男の上司と女の部下が一緒にいるのはマズイだろ?」

やんわりと指摘すると、彼女はカッと目を見開いて俺を見た。

「私は気にしません!」

声を荒げる彼女に、「シッ!」と声を潜めて注意し、数メートル先の非常階段の踊り場まで連れて行く。

「俺が気にする。付き合ってる人がいるから」

じっと白石さんを見据え、穏やかな声で伝える。

彼女は少し興奮していて落ち着かせる必要があった。
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