極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
自分の胸から白石さんを引き剥がすが、彼女は今度は俺のシャツを強く掴む。

「だったら、アメリカ出張の間でいい。私を抱いて下さい!」

彼女の発言に呆れずにはいられなかった。

「俺も軽く見られたものだな。部下には信頼されていると思っていたが……」

白石さんの手を無造作に外して深い溜め息をつくと、彼女は戸惑うように俺の顔を見た。

「前園……さ……ん?」

「例え白石さんが俺のベッドで寝てたとしても、俺は抱かない」

はっきり突っ撥ねると、白石さんは傷ついた顔をした。

「まだ俺の言ったことに納得出来ないようなら、明日荷物をまとめてひとり東京に戻れ」

冷ややかに告げると、白石さんをその場に残して自分の部屋に戻る。

冷たい男と思われたかもしれない。

だが、優しい言葉をかければ、白石さんのようなタイプは俺が気があると勘違いする。
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