極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
「あっ、コーヒーにマスタード入れちゃったよ」

牧はペロッと舌を出して顔をしかめる。

「牧さん、捨てちゃダメですよ。全部飲んで下さい」

真顔で言う彼女の無茶振りに牧は青ざめ、俺に助けを求めた。

「白石、酷い。前園さんからも言ってやって下さいよ」

「牧の負け。先輩のお前が白石さんにからかわれてどうする?」

ハハッと笑ってウェイターを呼ぶと、こいつのコーヒーを頼み直した。

牧がいるから大丈夫だな。

白石さんも彼が場を和ませるためにわざとやったとわかっている。

俺がいつ辞めても、こいつが営業部のみんなを支えていくだろう。

そのことにホッとした。



シカゴでの予定を無事に終え、土曜日の朝空港に向かった。
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