極上恋愛～エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない～

ひとりの出張の時は自分のマイルを使ってビジネスクラスにランクアップするのだが、今回は牧達と同じエコノミーにした。

飛行機に搭乗し、非常口付近の中央のシートに通路側から俺、牧、白石さんの順で座る。

ビジネスと比べると前後の感覚が狭くてシートも硬いが、前に座席がなくて足が伸ばせた。

手荷物を横の棚に入れると、スマホを取り出して柚月にメールする。

【今、飛行機に乗った。これから帰るよ】

日本は夜中。

柚月は寝ていると思ったが、しばらくして返事が来た。

【こっちはこれから寝るとこ。気をつけて帰って来て。成田空港に迎えに行くよ】

その文面を見てつい頬が緩む。

きっと俺からのメールを待っていたに違いない。

隣に座った牧がそんな俺を見て顔をニヤニヤさせた。

「藤宮さんにメールですか？マメですね」

「ああ。まだ起きてたみたいで、成田空港に迎えに来るってさ」