極上恋愛~エリート御曹司は狙った獲物を逃がさない~
「彼女持ちはいいですね。白石、俺達は成田着いたら仲良くふたりで帰ろうな」

牧の誘いを彼女は冷ややかに断る。

「ひとりでどうぞ。私、静かに帰りたいんです」

「白石、冷たくない?俺、この出張でもすごく優しくしてやったのにな」

ううっとわざと泣きまねをする牧に、白石さんのレーザービームのような鋭い視線が突き刺さった。

「他人が聞いたら誤解を招くような発言しないで下さい」

「はい、すんません」

牧はしょんぼりして謝る。

こいつの春は当分先だな。

フッと笑うと、こちらにやって来たCAに新聞を頼んだ。

それから定刻通りに飛行機が飛んだ。

フライトは順調。

途中寝ようと思ったが、牧のおしゃべりに捕まった。

「昨日、俺、ブランドの店で初めて高級時計買ったんですよ。夏のボーナス全部使い果たしました」

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